2004年10月16日土曜日

10/16(土)札幌 くう

 半年振りの札幌。吐く息が白い。さすがに冷える。
 今回のライブも、いつもお世話になっているコミュニティFM「三角山放送局」の主催。
 先日の台風は北海道にも直撃し、札幌近辺はかなりの被害が出た。三角山放送局の杉澤さんの実家は台風で倒壊したそう。
 「くう」でのライブは始めて。山本さん夫妻が5年前にオープンさせたライブ.スポットで、60席ぐらいの広さ。洒落ていて品がある。店内に置かれたグラウンドピアノが店の雰囲気にとてもよく合っている。
 最初はジャズのライブを中心にブッキングしていたそうだが、最近はどんどん幅がひろがり、ハナレグミや友部正人さん等、 アコースティック系のシンガーソングライターのライブもよくブッキングしているそう。
 リハーサルの時からとても気持ちよくて、時間を忘れてピアノと戯れる。
 本番もいい感じで席が埋まり、とてもいい雰囲気。相当に気持ちよく演奏できた。ピアノが自分に寄り添ってくれている感じ。ぜひ、また演らせてほしい。
打ち上げでキノさんという方に出会う。今から約12年前、始めて北海道をツアーして、旭川でライブをやったときにキノさんは、ミキサーをやってくれていたそう。申し訳ないことに、オレは覚えていなかったのだが、久し振りの再会だった。
 キノさんは12年前の旭川のライブ・テープをわざわざCDRに焼いて持ってきて、打ち上げでオレにプレゼントしてくれる。思わぬ送り物。
 オレはあまり自分の過去の音源を聴き直すことがない。大体、自分の過去にあんまり目が向かない。過去を振り返って色んなことを思い出すと、懐かしいだけ じゃなくて、切ない気持ちや、やるせない気持ちが、どっと溢れて、つらくなることを恐れているのかもしれない。つらい人生を送ってきたわけでは全くないの だが。しかし、この日は12年前の自分がどんなライブをやっていたのか、興味津々であった。さっそくホテルに戻って、その音源を聴いてみる。
 そこには、今よりもずっと性急で、せっぱつまった自分がいた。声は今よりもさらにアクを強くした感じ。ほとんどの曲が、今は歌わなくなってしまったナン バー。ステージはエンターテインメント性に欠けてはいるが、演奏の集中力はかなりのものだ。聴いていてぐっときて、じわっときた。過去の自分から刺激と勇 気をもらった感じ。キノさんに感謝。

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