2006年1月31日火曜日

1/31 (火)

京都 拾得
「Side by Side ~リクオとハシケン 真冬のツアー~」
 実家からライブ会場の拾得まで1時間強かけて歩く。
 正月に京都に帰って、自分が通った小学区界隈を散歩して回ったときも感じたのだけれど、京都って、オレの幼い頃と街並があんまり変わらないから、歩いていると時々タイムトリップしたような気分になる。ただ幼い頃のイメージに比べると街全体が小さくなった感じ。
 拾得もほとんど変わらない。変わらずに続いているのが凄い。続いているというのは、よどんではいないということなのだと思う。
 もっきりやもそうだけれど、拾得もとにかく磁場、磁力が強い。この雰囲気、空気感は他では味わえない。
 1年振りの拾得を堪能した感じ。音がほんとによかった。ハシケンも随分と気持ちよく演奏できたようだ。
 帰り際にマスターのテリーさんから「ここまできたら、君が元気にやり続けているだけでも嬉しいよ」と言われる。短い言葉からたくさんの意味やメッセージを汲み取ることができた。
 今の自分が見せられてよかったと思う。テリーさんも元気そうでよかった。
 ハシケンと拾得は相性がいい。
★拾得外観。  
★ハシケンリハーサル中。
 

2006年1月30日月曜日

1/30 (月)

チエックアウト後、ハシケンともっきちりやでだらだらと過ごす。茶店でだらだらするのん好きやなあ。今回のツアーをコーディネートしてくれたまるちゃんも合流。
 昼過ぎに3人で近江町市場内の回転寿司屋へゆく。鯖と鰻が美味しかった。
 京都の実家に泊まる。
★近江町市場にて。

2006年1月29日日曜日

1/29 (日)

金沢 もっきりや
「Side by Side ~リクオとハシケン 真冬のツアー~」
 入り時間より随分早くにもっきりやに到着。カウンターでコーヒーを飲みながらマスターの平賀さんとの会話を楽しむ。いつものようにいい音楽を色々と聴かせてもらう。
 もっきりやを初めて訪れたのは高校生2年生の夏。当時大学生だった姉がもっきりやでバイトをしていたのだ。
 あれから20年以上の歳月が流れているけれど、平賀さんのイメージは当時とほとんど変わらない。こんなにすれずに音楽を愛し続け、素直な気持ちで音楽にときめき続ける人も稀だと思う。こういう素敵なリスナ-がいてくれるから自分達は続けてゆくことができるのだ。
 今回、ハシケンとのツアーが実現したのは、平賀さんが2人のジョイントを提案してくれたことがきっかけになっている。
 自分の出番前、焼酎のお湯割りをちびりちびりやりながら客席後方でハシケンの演奏を聴く。音を足すのではなく、引いてゆく演奏。ハシケンは色気が増したなあ。俗っぽい部分を表現するのもいいと思う。
 いい刺激をもらってステージに立つ。
 打ち上げ場所にもピアノがあったので、調子に乗って、カヴァー曲を弾き語りまくる。ハシケンもオレのピアノで1曲歌う。酔って演奏すると気持ちいいなあ。
 自分では覚えていないのだが、ホテルに帰る道中もオレは大声で歌っていたそうだ。
★ハシケンリハーサル中。

★酔って目のすわった平賀さんとオレ。

2006年1月28日土曜日

1/28 (土)

高岡 もみの木ハウス
 オープニングで山崎雄弘君が演奏してくれるのは3回目。歌が随分と力強くなった印象。
 今回は、大学時代の先輩で、一緒にバンドをやっていたこともある越前さん(ドラム)と19年振りに共演する。
 もみの木のブッキングマネージャーの鷹屋さんと雄弘くんもギターでセッションに参加。越前さんと鷹屋さんは、現在地元高岡で一緒にバンドをやっているのだ。なんだか嬉しい縁である。
 越前さんの8ビートは相変わらずタイト。懐かしかったし、違和感がなかった。歳月が一気に縮まった感じ。自分が19年前にかっこいいと感じていたものが今もかっこいいと感じられたことが嬉しかった。
 鷹屋さんのギターもよかったなあ。どんな音楽を聴いて、何を大切にしてきたのかが、とてもよく伝わってきた。
 オーナーの佐藤さんも元気そうだった。店を作り替えるプランがあるそう。話を聞いていると、ライブハウスに基本に立ち返ろうとしているよう。
★大学の先輩の越前さんと。

2006年1月27日金曜日

1/27 (金)

新潟 Gioia Mia
 ジョイアミーアにはすごくタッチ感のよいスタインウェイのグランドピアノがある。前回弾いた時よりもさらに反応がよくなってた。いい感じで愛し合えた。
 「夜霧よ今夜もありがとう」で手拍子が起きるのはめずらしい。素直で、すれていない、いいお客さんだった。
 ライブの後はいつもの居酒屋からいつものバーへ。
 石山さん、いつもよくしてくれてありがとう。

 今日はクレフィンのライブDVDの発売日。ほんと、クレフィンの魅力がわかりやすく伝わる作品です。たくさんの人に観てほしいな。
★ジョイアミーアはこんな感じ。

2006年1月26日木曜日

1/26 (木)

    ホリエモンについてちと
 ヒルズ族が登場し、新しい成り上がりの形と可能性を示すことによって、一般の多くが再びマネーゲームに奔走し始めた矢先のホリエモン逮捕劇。
 何の後ろ盾を持たずに、のし上がってきたホリエモンは、確かに時代の改革者的な役割を果たしたのかもしれない。お金が第1。そういう考えもありかと思う。偽善を嫌う若者に指示されていたのもわかる気がする。
  ただ「お金で買えないものはない」とホリエモンが本気で考えていたのだとすれば、現実を知らない、かなり偏った人だと思う。ホリエモンも言い切る人であ る。そこがよかったりするのだろうが、「お金がすべてではないように愛がすべてでもない」と語る養老孟司の方が、信頼出来る気がする。
 現在、自 分の回りには「お金がすべてではない」と考える気のよい人達ばかりが集まっていて結構楽しくやらせてもらっているのだが、一方で、お金があまり集まらな い、お金を思うように回せないからやりたいことができない、というジレンマをかかえていることも事実。お金も大事。

2006年1月25日水曜日

1/25 (水)

細木数子についてちと
 久し振りのオフ。スイッチが切れて、1日中眠い。何もやる気が起きない。
 夜にテレビをつけたら細木数子が出てた。毎回のことであるが、とにかく言いたい放題、威張りたい放題。なんでそこまで言われなあかんねん、と言いたくなるくらいにズバズバ言いまくりである。世の中にはAとかBとかはっきりと決めつけてほしい人が多いのだろう。
 テレビタレントとしては確かに優れたエンターテイナーだと思う。時にはなるほどと思わせる言葉もある。しかし、あの断定的で脅迫まがいの物言いはちょっとどうかと思う。「あなたは確実に地獄に落ちます」なんてことを言ってしまっていいのかな。
 「大殺界」というネーミングは優れていると思うけれど、細木数子の脅し的手法を象徴した言葉だとも思う。知り合いが教えてくれたのだが、オレも去年から「大殺界」に突入しているそうだ。しかも本厄中。やはり気にはなる(でも去年は充実してたなあ)。
  しかし、ちと考えてみたら12年の内に3年も「大殺界」の時期があって、さらに六星占術では、年運だけでなく、月運、日運もあるそうだから、これに「中殺 界」とか「小殺界」を加えたりしたら、一生年中殺界だらけやん。そう考えると「大殺界」だ「中殺界」だと言って、左右されるのがばからしく思えてくる。
 知り合いから聞いた話である。
  彼は、年齢が厄に入ったので神社で厄払いをしてもらうことにする。いざ神社に着いて調べてみると、厄払いにも松竹梅といった感じの料金設定が色々あって、 松竹あたりだと予算を超えてしまうことが判明。「やはり高いお金を支払った方が効果があるのだろうか」と悩んだ彼は神主さんに相談する。以下神主さんのア ドヴァイス。
 「厄と言っても昔の時代に考えられたものだから、今は平均寿命も高くなって、必ずしも厄年が現代人あてはまるとも限らない。人によってもそれぞれだから、あまり気にしなくてよい。一番安い値段にしとけばいい。」
 この言葉で彼の心はとても楽なったそうだ。
 「占いで人生なんか変わらないわよ」
 細木数子の言葉である。時々、ライブ中にネタで使わせてももらっている。ズバリ言い続ける細木数子を観ていると、この人は確信犯的に視聴者のニーズに応えようとしているのかもしれないとも思う。
  単純なストーリー、簡単な答を求める人が増えているのだろう。しかし、あらゆる事像には表と裏、光と影があり、AとBの間にこそ真実が隠されていたりす る。だから面白い。そういう部分にスポットを当てることによって、すぐれた詩や歌が生まれて来るのだと思う。それらを無視した一元論や単純な物語ばかりが 求められているとしたら、表現に携わる人間にとっては難しい時代かもしれない。

2006年1月24日火曜日

1/24 (火)

都内のスタジオでストリングス.カルテット4曲の録りをする。
 のっけからコンピュータートラブルが発生して、かなり時間をロス。録音が終了した のが深夜1時過ぎ。予定終了時間はとっくに過ぎていたのに、嫌な顔一つせずに最後まで前向きに付き合ってくれたカルテットの4人(阿部美緒、岡本美央、萩 原薫、橋本歩)にはほんま感謝。それぞれの技量の高さはもちろん、チームワークがよく、とても息の合った演奏だった。いいテイクがとれてほっとする。
 ぜひ、ライブにもこの4人で参加してほしいな。
★カルテットのレコーディング風景。

2006年1月23日月曜日

1/23 (月)

 一晩寝て、なんとか回復。ホテルをチェックアウト後に、大和さん、キョンさん等と行きつけのラーメン屋へ。その後、福岡市内にある温泉SPAでゆっくりと湯につかってから、東京に戻る。

2006年1月22日日曜日

1/22 (日)

「player15th anniversary "Groovy new year party」
福岡 ジェリコ 出演:リクオ /Dr.kyOn /小倉博和 /players 森のこじか
 この日のライブは、色々とお世話になっているプレイヤーの15周年記念イベント。客席には、香水の匂いの強いお姉ちゃん連中がチラホラ。客層がいつもと違うと新鮮。
 前半30分は一人で弾き語り、後半はキョンさんとミニクレフィン状態。1曲、小倉さん、しんさんとセッション。
 いいステージが出来たと思うのだが、体調がよくなくて、ステージがはけた後は、ぐったり。寒気もしてくる。やばい。とにかくスケジュールがつまっていて、風邪なんかひいてる場合やないのに。
 打ち上げにも出ずホテルに戻って寝る。せっかく、てっちり鍋が食えたのに。

2006年1月21日土曜日

1/21 (土)

福岡
 朝方、部屋を出たら一面見事な雪景色。東京の積雪は今年初。
 羽田から飛行機が飛んでくれるか心配だったけれど、なんとか30分遅れで福岡に向け離陸。
 午後3時にホテルのフロントでイベンターのBEAの大迫さんと待ち合わせて、天神にあるクロスFMのサテライトスタジオに向かい、スマイリー原島さんがパーソナリティーをつとめるクロスFMの番組にゲスト出演。現地でBEAの森さんと合流。
 原島さんとは下北の飲み屋やライブハウスで時々挨拶を交わす仲。この番組に出せてもらうのも2度目。月末発売のクフィンのDVDと明日のライブの宣伝など交えながら、終始リラックスした会話。
 その後、福岡市民会館へ佐野元春さんのコンサートを観に行く。
 客席は満員。用意してもらった席は13列目のど真ん中。とてもいい席。メンバーと目が合いそうで、ちと恥ずかしい気がした。
 3時間に及ぶライブは、まさに佐野元春ヒットメドレー特集と言いたくなるような選曲。オレでも8割~9割くらいは知ってる曲。つうか、オレこんなに佐野さんの曲よう知ってたんや、って感じ。
 客席の年齢層は高い。オレと同世代のお客が中心。みんな、おっさんになったなあ。つうことは、オレもおっさんなんかあ。何を今更と言われそうだが、実際のところ、今だにおっさんの自覚があんまりないんである。
  10代の頃に最もよく佐野さんの曲を聴いていた。特にアルバム「VISITORS」のサウンドは新鮮で、すごくときめいた記憶がある。自覚している以上 に、自分は佐野さんの影響を受けているのかもしれない。とにかく、色んな音楽を知る上でよき窓口になってくれた人であることは間違いない。
 佐野さんのパフォーマンスは完成されていた。一瞬に凝縮されるエネルギーと、リズム感の素晴らしさも印象に残った。
 キョンさんはバンドを仕切っている感じ。ああいう人がいてくれると、フロントマンは本当に頼もしいし、安心だと思う。
 佐野さんとオーディエンスの信頼関係は、羨ましく思える程美しかった。
  夜は明日のライブの主催者の大和さん、明日の出演者の小倉博和さん等と街にくり出し、美味いもんを食わせてもらう。4件目はプレイヤーでキョンさん佐橋さ んらと合流。槇原敬之のコンサートで九州に来ていたドラマーの鎌田さんとも久し振りに再会。こうなるとやはりセッション大会が始まる。オレが帰った後は佐 藤竹善さんも泥酔状態でやって来たそう。プレイヤーはツアーミュージシャンのたまり場でもあるのだ。
★東京も雪。住まいの近所で撮影。
★深夜のセッション大会。
 

2006年1月20日金曜日

1/20 (金)

下北沢440(Four forty)
「CRAZY FINGERS PARTY Vol.6」
出演:リクオ、伊東ミキオ、YANCY
 久し振りにミッキーが参加したクレフィンパーティーは、色んな意味で記憶に残るライブになった。
 3人が一緒に音を奏でることで、言葉にするよりもずっと深く、共鳴し合えた気がする。
  クレフィンの「やんちゃなピアノマン」というコンセプトにど真ん中で当てはまるのは、やはりミッキーだと思う。久し振りに彼と一緒にやることによって、オ レもヤンシーもクレフィンを始めた頃の初心を思い出したし、音を奏でて共鳴し合う為の最も大切な部分を再確認できた気がする。
 クレイジーフィン ガーズはやっぱり最高に楽しい!でも楽しいだけじゃなくて、結構シビアにためされる場所でもある。試されるのは技術やセンスだけでなく、人間力も含まれて いたりする。一緒にやればやるほど、それぞれの音楽性だけでなく、人間性、パーソナリティーが、どんどんステージ上であぶり出されてゆく。だから、おもし ろい。
 シビアな場所だからと言って、あんまり生真面目にはやらない。まず大切なのは、ステージでどうやって自分を解放させるか。むしろ、ラフにやった方がよかったりする。
 スキルをみがいて本番に備え、不真面目に真面目に、勝手にやってるように魅せながら、確かめ合い、感じ合い、共鳴しあい、シェアする。常にダブルスタンダートを自分の中に持つこと。
 ロケンロールな夜だった。音楽スタイルよりも、気分がロケンロールになれた感じ。オレのイメージするロケンロール「知性と感性を駆使して野生を取り戻し、欲望に忠実になる」そんな感じ。ちょっと固いか。クールなままアホになれた夜。
 一晩のステージで学べるもの、感じ取れるものが、本当にたくさんあるんだとあらためて実感。
★ヤンシーは今回はリハ前に菓子パンではなく、カップうどん食ってました。
★本番直前の楽屋。左からミッキー、ヤンシー、オレ。

2006年1月19日木曜日

1/19 (木)

今日もエンジニアの錦織さんのプライベートスタジオで、ストリングス.カルテットのアレンジ等のチェック。アレンジを1曲担当してくれているヴァイオリン奏者の阿部美緒ちゃんも参加してくれる。
 帰宅は夜中2時過ぎ。
 朝方まで自宅のデジピを弾く。

2006年1月18日水曜日

1/18 (水)

20日のクレフィンパーティーに備えて、ミキオ君、ヤンシ-と長いリハーサル。3人で音を交わすのは1年振り。
 まずオレとミキオ君が二人でセッション。ぐいぐいきて、いきなり盛り上がる。
 時間が空いても、濃密な時間をステージで交わし合った間柄だから、音を出せば、すぐにお互いのグルーヴを思い出して、敏感に反応し合うことができる。
 ヤンシーが加わったら、増々盛り上がってしまった。これこれ。とにかくリハから化学反応が起きまくって、楽しかったあ。
 音楽って、やっぱりすごい。音に思いを凝縮させれば、簡単に言葉を超えてしまう。伝えきれなくて、もどかしく思っていたことが、すぐに伝わってしまった感じ。
 都合により1回しかリハーサルできなかったのだけれど、後はそれぞれが準備して、このときめきのまま本番に突入すれば大丈夫。

2006年1月17日火曜日

1/17 (火)

エンジニアの錦織さんのプライベートスタジオで、ストリングス.カルテットのアレンジ等のチェック。ストリングスアレンジ4曲の内、2曲を担当してくれているチェロの歩ちゃんも参加。
 結構細かくアレンジに注文をつける。少し、神経質になりすぎかも。
 帰宅は夜中。
★にきさん、作業中。

2006年1月16日月曜日

1/16 (月)

秋葉原 グッドマン 「BLUE MONDAY」
出演:RIKUO/タカツキ/鬼怒無月ソロ/塚本 功/ゴリラ
 羽田から直で店入り。きついスケジュールの割には、体調が良い。
  リハの後、時間があるので秋葉原の街をぶらつく。駅も改装されて、秋葉原は活気づいている。街全体が開き直って明るくなった感じ。こういう盛り上がり方を している街って世界的にも珍しいんじゃないだろうか。そう言えば最近、知り合いが秋葉原のメイドカフェに行って来て、また行きたいって言ってたなあ。メイ ドカフェかあ。
 今日のブッキングは、世代、ジャンルを超えていて、なかなかありえない組み合わせ。一癖ある人達ばかり。
 自分が最近演りだした「同じ月を見ている」は、この日の対バンのヒップホップアーティスト、タカツキの詞。彼は、ウッドベースを弾きながらラップをやっていて、かっこいいのだ。
  オレの出番は最後。客席にいるタカツキの前で「同じ月を見ている」を披露。叙情的なピアノを弾きながら、タカツキの書いた詞をポエトリーリーディング調に 語る。あまりないスタイルだと思う。ピアノを弾きながら喋るのって、歌うよりも難しかったりするのだが、オレはこの「弾きしゃべり」が実は得意なのだ。ラ イブの流れを止めないために、ピアノを弾きながらMCをすることが多いから、鍛えられたのだ。
 演奏を聴いてタカツキも喜んでくれた。この曲は自分音楽スタイルの新境地になったし、今後の自分にとって重要な曲になるかもしれない。
★タカツキ熱演中!

2006年1月15日日曜日

1/15 (日)

松山 MONK  
 この日のオープニングアクトは二人。ライブの主催者の梶虎君がステージに立って歌うというのだ。彼の詩の朗読は聴いたことがあったけれど、歌を歌ってたなんて知らなかった。出番前だけれど、客席後方で観させてもらうことにする。
  まず、地元で活動を続けるミセさんがピアノの弾き語りを聴かせてくれた後に、梶虎君が少し緊張の面持ちでステージへ。早川義夫さんの著書の1節を朗読した 後に、ギターの弾き語りで披露されたのはスーパーバタードッグのカヴァー曲「明日に行け」。お世辞抜きにいい声で、ちょっとびっくり。
 3度目の モンク。梶虎君&その仲間達パワーでチケットはソールドアウト。松山のお客さんは大人しくて、じっくりと聴くイメージがあったのだけれど、この日はすごく 開放的なリアクション。よく盛り上がったなあ。松山のお客さんも、リピーターが増えたので、こちらに慣れてくれたのかもしれない。すごく気持ちよく演らせ てもらった。
 梶虎君、仁くん、松田君他お世話になった皆さん、今回もありがとう。梶虎君、次に松山に来る時は、彼女ができてるかな?
★道後温泉の前にて。

2006年1月13日金曜日

1/13 (金)

香川県高松市 黒船屋 
 時々小雨がふる生憎の天気なのだが、暖かくてありがたい。 
 黒船屋は、港にに面した洒落た倉庫街にあるカフェ&バー。マスターのけいぞうさんとは同世代の飲み友達って感じ。クレフィンのアルバムに入ってる「FUCKIN' TIME」は、前回の黒船屋ライブの打ち上げで酔いつぶれた事がきっかけで、できた曲。
 今回もピアノとヴォーカルの女性デュオ、ミレカンの二人がオープニングで演奏してくれる。お客さんがスタンディングで踊り出す盛り上がり。
 オレの出番は夜の9時半を過ぎてから。「飲んで騒いで聴く時は聴く」という理想的な客層。
 ライブの後、ミレカンの二人に讃岐うどんを食いに連れて行ってもらう。うん、こら美味いわ!
 黒船屋に戻って飲み直すも、深酒はせずに部屋にもどる。毎回、酔っぱらいのオレが早めに帰るというので、マスターのけいぞうさんは少し拍子抜けした様子。ちと体をいたわらないと、ここしばらくは乗り切れそうにないのだ。
 この日、けいぞうさんが聴かせてくれた、去年出たキャロルキングのライブ盤はよかった。
★黒船屋の前は港。
★ミレカンのリハ中に撮影。

2006年1月12日木曜日

1/12 (木)

高知 FANCY LOBO (RING)
 久し振りの高知。とにかく暖かい。こういう気候だとやっぱり体が楽。気分も変わる。
 ライブの主催者の町田さんが空港まで迎えに来てくれる。町田さんとはこの日が初対面。30代後半。普段は生協で働いていて、定期的に友部正人さんや三宅伸治さん等ツアーミュージシャンのライブを高知で企画されている。体全体から誠実さがにじみ出てる人だなあという印象。
 ライブ会場でお会いした年下の奥さんはとてもかわいらしかった。
 オープニングでギターの弾き語りを聴かせてくれた浜田祐介さんは、元々京都で音楽活動をしていて、数枚のアルバムを出した後に、地元の高知に帰って来たのだそう。同学年の同世代。お互い同じ時期に、近い場所で活動していたのだが、今日まで出会うことがなかった。
 オリジナル以外にも、友部さんのカヴァー「僕は君を探しに来たんだ」を熱唱していたのが印象に残った。魂が行き場を探して、もどかしく叫んでいる感じ。とても繊細で、どこか懐かしさを感じさせる人だった。
 この日は、初めてオレのステージを観るお客さんが多かったのだと思う。
ライブはじわじわと盛り上がっていった。お客さんの新鮮な気持ちがこちらにも伝わった。
 打ち上げのキムチ鍋、からかったけど美味しかった。
 高知で新しい縁をつくらせてもらうことができた。浜田さん他地元のスタッフの皆さんに感謝。
★意外にしよぼい、はりまや橋。
★打ち上げのキムチ鍋。
 

2006年1月11日水曜日

1/11 (水)

いやはや疲れた。心も体もくたくた。具体的なことは書けないけれど、トラブルに振り回された1日だった。がっかりしたり、悔しかったり。でも、「きれてないっすよ」って感じで、なるべく冷静に対処するよう心がけた。
 人を信頼することの難しさ、人に誠実であることの難しさ、相手の立場に立つ事の難しさ、色々と考えさせられた。自分にも落ち度があった。
 色んな思いを噛み締めたり、かみ殺した1日でもあった。疲れているのに思いがかけめぐってなかなか眠れなかった。
 それでも明日からツアー。

2006年1月10日火曜日

1/10 (火)

渋谷BYG「道玄坂ミュージックサロンVol.3」
出演:リクオ、ハシケン
 今年初のBYGライブ。BYGに入る直前まで体調がすぐれ ず、どうなることかと思っていたのだが、店入りする頃に、すっと体が楽になって、それからは大丈夫。なんだったんだろう。毎日色んな事があって、忙しく、 体も酷使してるから気をつけた方がよい。とにかく焼酎はロックではなく、水割りかお湯割りにしよう。
 リハーサル前にBYG社長の安本さんと二人で、コーヒーを飲みながら結構長話する。安本さんは鶴川座のラストイベントにも足を運んでくれた。同業者として鶴川座の閉館を随分と寂しがられていた。
 この日の安本さんの一言一言が、遺言のようにも聞こえた。次の世代に残して行くこと、つなげてゆくことを、安本さんはとても真剣に、そして具体的に考えている。今年はBYGから、今まで以上に大きな提案、メッセージが発信されることになるだろう。
  この日、ハシケンとセッションした彼のオリジナル曲「美しい島(くに)」の演奏はとても良かった。ハシケンの歌とギターに導かれて、見えて来た光景を音に することができた。こういう演奏ができると自信になるし、救われる。ハシケンの歌と演奏は、色気が増してきた気がする。
 BYGはすっかり、自分のホームグランドという感じ。スタッフとBYG出演者で昨年12月に購入したアプライトピアノも、よく鳴ってくれた。
 来月のBYGは男女アコースティック.デュオのハンバートハンバートとの共演。これも、すごく楽しみ。予約も受け付けてます。

2006年1月9日月曜日

1/09 (月)

埼玉県川越 鶴川座創奏
「roots」Vol.01~END TO START~さよなら鶴川座ライブ~
出演者:リクオ/三宅伸治/寺岡呼人/アナム&マキ/広沢タダシ/町田直隆(ex.BUNGEE JUMP FESTIVAL)
  今日も晴れた。
 自分にとっては鶴川座ラストステージ。
 昨日に続いて席が埋まっているのが嬉しい。創奏の歴史は短いけれど、お客さんも、スタッフも出演者も、皆それぞれが思い入れを持ってこの場に集まった。 
  創奏という名前は三宅さんのモジョクラブ時代のオリジナル曲「SOSO」からきている。酒井君がまだ10代の頃、当時ジュンスカイウォーカーズのメンバー だった呼人君が、この曲をライブでカヴァーしていたのを聴いて知り、大好きになったのだそう。この日、呼人君と三宅さんが二人で演奏した「SOSO」はと てもよかった。鶴川座創奏は場所を変え、「SO-SO」として新しいスタートを切ることになった。
 オープニングアクトはつとめた小池コータロー 君は、「ROLLING SINGERS REVIEW」に続いて、舞台回りを手伝うボランティアスタッフとしても両日参加。彼は長野県茅野市で「くるみ」という喫茶レストランを家族でやってい て、オレは2度ライブをやらせてもらっている。
 コータロー君一家は、亡くなられたシンガーソングライターの西岡恭三さんとの交流が深かったそ う。彼は、中学生の時に、プチ家出をして、恭三さんの自宅を尋ねたことがあるそうだ。そんなコータロー君を恭三さんは、快く迎え入れ、しばらく家に居候さ せてくれたそう。驚いたことに、酒井君達が鶴川座閉館の後にオープンさせようとしているお店は、当時の恭三さんの自宅の隣に位置しているそう。本当に不思 議な偶然。
 コータロー君のステージを観て、恭三さんからの影響をすぐに感じた。ただ上辺のスタイルを真似るだけでなく恭三さんのハートをコピーしているのが伝わった。ステージ上のコータロー君を観ているうちに、恭三さんの姿、歌声がとてもリアルに思い出されてきて、少し驚いた。
 楽屋に響いてくる町田君の歌声は熱く、どこか懐かしかった。体調不良の中での熱演だった。
 アナム&マキの二人とは1曲一緒にやらせてもらう。二人に初めて出会ったのが、彼女達がまだ高校生の頃。当時はかわいいという印象。今はむちゃかっこええ。弾けたセッションができた。
  広沢君のステージからは、みなぎるパワーを感じた。去年の春に、彼から相談に乗ってほしいとの電話があったので、下北に連れ出して、3軒ハシゴした。実は 彼は飲めないのだが、オレばかりが飲んで酔っぱらってしまった。この1年、色々あったのだろうけれど、今は本当にいい感じ。新作を録音中とのこと。
 三宅さんとは友部さんのナンバー「はじめ僕はひとりだった」をセッションした。いい会話ができた。楽屋でもたくさん話をした。ツアー先で、三宅さんの話をよく聞くのだが、三宅さんもツアー先で、オレの話をよく聞くそう。
 前日もこの日も、ステージで行われた出演者同士のセッションの多くは、楽屋での打ち合わせのみで行われた。楽屋から音楽が生まれるのは素敵だ。
 自分のステージの最後は自分と鶴川座をつなげてくれた曲「ケサラ」でしめた。いつもとは違う曲のエンディング。
  アンコールは全員で、ディラン作、ザ.バンドの演奏でも知られる「I shall be released」を友部正人さんの訳詞で演奏する。このヴァージョンは約15年前に発表された友部さんのアルバム「少年とライオン」に収録されていて、 オレがアレンジとピアノで、三宅さんがやっていたモジョクラブがバンドで参加している。呼人くんもライブで演奏することがあるようだ。「roots」とい うタイトルにふさわしいラスト曲だったと思う。
 酒井君はずっと舞台袖に立って、ライブを観続けていた。
 打ち上げでは酒井くんとさっ ちゃんが身を削った笑い話を色々と披露して、場を盛り上げてくれた。酒井君は以前、山口洋から、笑いが足りないと言われたのを随分と気にしていたけれど、 この日は十分面白かった。悲劇も時間を置いたり、視点を変えれば喜劇になる。酒井くんにも、さっちゃんにも、オレにも、これからも色々なことが降りかかっ てくるに決まってるけど、それだけネタが増えて行くということだ。
 いい締めくくりができたんじゃないだろうか。ありがとう鶴川座。
★楽屋で打ち合わせ中のアナム&マキと広沢君。
★楽屋で打ち合わせ中の呼人くんと三宅氏。

2006年1月8日日曜日

1/08 (日)

埼玉県川越 鶴川座創奏
「roots」Vol.01~END TO START~さよなら鶴川座ライブ~
出演:リクオ/山口 洋 (HEATWAVE)/藤井 一彦(THE GROOVERS)/ハシケン/ヤンシー/鈴木亜紀
 エンターテイメントの箱として100年以上続いた鶴川座が今月の17日で閉鎖される。酒井くん、さっちゃん等が倉庫として10年間眠っていた鶴川座を鶴川座創奏として再開させてから、まだ1年も経っていない。
 閉鎖が決まるまでに至る、酒井くん、さっちゃんの苦闘、葛藤は、端から見ていてもつらいものがあった。鶴川座創奏の立ち上げから、今日に至るまで、これでもかというくらいたくさんの試練、困難が二人に降り掛かってきた。
  酒井君もさっちゃんもずっともがき続けてきた。でも、二人は逃げなかったと思う。試練を受け止めて、あきらめずに乗り越えようとしてきた。鶴川座は閉館す るけれど、二人は新たな発信場所を見つけ、もう一度スタートを切ろうとしている。今回のイベントはスタートのためにエンディングでもある。
 午前 11時前に会場入りしてスタッフ達と挨拶。コータロー君、高橋さん、あいちゃん、DJ&VJチームであるパラスキクルーのメンバー他多くのスタッフと 「ROLLING SINGERS REVIEW」以来の再会。みな笑顔。酒井くんと、さっちゃんが元気そうで、前向きな力が伝わってきたことが、何よりも嬉しかった。
 出演者もぞくぞくと鶴川座へやって来た。よく知った仲もいれば、初対面同士もいる。なるべく紹介役をつとめるようにする。
 楽屋で山口と一彦と一緒にいる図なんていつ以来だろう。ちょっと同窓会みたいな感じ。一彦とはデビュー当時からの付き合い。同じ事務所に所属していて仲が良く、ツアーにも何度も一緒に出たし、レコーディングにもよく参加してもらっていた。
  でも最近はすっかりご無沙汰で、下北あたりで夜更けまで一緒に飲むなんてこともなくなった。お互いを必要とする時期というのがあって、そうでないときは無 理に交流することもないのだろうと思う。オレとしてはこの日の久し振りの共演をとても楽しみにしていた。何かが、一回りしたのかもしれない。
 3人でいると山口が終始ふざけてアホなことばかり言って、ムードメーカーを買って出ているのが面白かった。楽屋で、3人で記念写真を撮ろうということになり、それぞれのデジカメで撮影会をする。いや~、3人ともガラ悪なったな。
  鶴川座は楽屋もいい。ステージの真裏にあって、通常のライブハウスの楽屋よりかなり広い。くつろげるソファや、着替え部屋、畳のウォーミングアップ.ルー ムも備えられていて、出番までストレスなく過ごせるよう色々と工夫されている。出演者同士もコミュニケーションがしやすく、楽屋から新しい出会いや音楽が 生まれる環境が整えられている。
 特にこういうイベントだと、鶴川座の楽屋で過ごす時間は楽しいし、結構有意義。楽屋で、出演者の様子を眺めてい るのも面白い。トップバッターの亜紀ちゃんは、出番がすんで早々に赤ワインを飲み始めている。ヤンシーは近くの中古レコード屋で買って来たアレサのアナロ グ盤を嬉しそうに眺めている。楽屋にも響いてくるハシケンの伸びやかな歌声を聴きながら、「この歌いいねえ」なんて話になる。
 オレも他の出演者も楽屋と客席を行ったり来たり。出演者でありながら、お客にもなれるイベントって、ほんと楽しい。客席から観た山口と一彦のセッションは最高やったなあ。
 山口と一彦とオレの3人でのセッションも良かった。一彦と同じステージに立つのは、多分10年ぶりくらい。一彦、やっぱりかっこええやん。
  オレは1曲目に「サヨナラカラー」をもってきた。2曲めからはヤンシーに参加してもらう。鶴川座でいつかクレイジーフィンガーズのライブをやってほしいと 言われていて、実現しなかったので、ミニ.クレフィン状態で3曲。その後、ハシケンが加わっての「ソウル」。本編最後のナンバーは「パラダイス」。コーラ スグループ「アフロ橘」のメンバーが、飛び入りして盛り上げてくれた。
 アンコールでは皆で「光」をセッションした。鶴川座のステージで過去と現在と未来が交錯し、つながってゆくのを感じた。
 ★鶴川座楽屋にて。左から山口、一彦、オレ。