2009年3月26日木曜日

下北で有山な夜だ!

下北沢・風知空知 『ありやま~な夜だ~vol.24 2009』
【出演】有山じゅんじ/リクオ 
 下北沢で自分の師匠のような存在であ る有山さんのライブにゲスト出演。 風知空知はゆったりリラックスして音楽を楽しめる空間。ひろいテラスからは夕陽が沈むのをながめることができる。有山 さんの音楽とはとても相性の良い場所だ。この空間を作ったのが有山さんとの縁の深いFさんなんだから、それも当然かもしれない。
 ライブの後に有山さんから「リクオはがんばってんな」と言われた。特に含みのある言葉ではなく肯定的にとらえればいいのだが、有山さんからは「力が抜けたな」とか言われた方が嬉しい気がした。
  相変わらず有山ワールドは健在であった。一緒に演奏させてもらって、「自分はこんなプレイができるんだ」ということにまた気がついた。
 この日はライブ後半で金子マリさんが飛び入り。さらにスペシャルな夜になった。
 下北には下北のニオイがある。この街にはこの街のつながりがあり、ローカル色が残っているのがよい。何人もの知り合いと再会して、朝まで飲んで、始発で帰る。

2009年3月22日日曜日

水戸再びー満開の桜を眺めながら歌う

水戸 Bar Blue Moods
 昨年の9月に水戸でライブをやったときは、半年でこの街に戻ってくるとは想像していなかった。
 とにかく客の入りがひどかったのだ。
 ただ、そういう状況の中でも、自分は精一杯リアルなパフォーマンスをみせることができたという実感があったので、とても印象深い夜になった。とにかく少ないながらも来てくれたお客さん達との共鳴空間は成り立ったのだ。
 そして、そのときに来ていたお客さんの1人であるKくんこそが、この日のライブの主催者である。あの夜のパフォーマンスがこの日のライブにつながったのだ。
 Kくんは「もっと地方にリアルな音楽を」という思いで、昨年から地元の水戸でライブイベントの企画を始めたそう。今回のライブがその企画第2弾。 
  ライブ会場のBlue Moodsは懐かしい酒場のニオイのするジャズバー。お店のグランドピアノの上にはKくんが用意してくれた満開の桜が飾られていた。今回のライブの際し て、Kくんはこの満開の桜に強くこだわったそう。それは自分の楽曲である「はかめき」からインスパイアされた演出だったのだろう。みたことのない光景だっ た。
 Kくんの熱意で会場は満杯になった。前回のライブでは、こんな大きな手拍子やコール&レスポンスを聞くことはできなかった。
 満開の桜を眺めながら演奏した「はかめき」は格別だった。
 ありがとう。また水戸に戻ってきます。

2009年3月21日土曜日

ローカルからの発信

藤沢 サウサリート
 行きつけのミュージックバー、サウサリートで2度目のライブ。
 この日はサウサリートの常連でサックス奏者のぎんちゃんが6曲参加。歌心を理解した艶のある演奏を聴かせてくれた。
  アンコールでは横浜から遊びに来た元ラブタンバリンズのeliちゃんが飛び入りして「you've got friend」を歌ってくれる。皆大合唱。彼女のことはサウサリートのマスターのジョージさんからよく聞いていたのだが、共演することはおろか会ったのも この日が始めて。とにかく凄いエネルギーの女性だった。彼女の歌には開放感と同時にひりひりとする痛みのようなものも感じられた。
 サウサリートではカヴァーや新曲を演りたくなる。この日もいろんなカヴァー曲を演奏した。かまやつひろしさんの名曲「ゴロワーズを吸ったことがあるかい?」はこの日初披露。こういう曲にリアクションがあるのが嬉しい。また気が向いたらどっかでやろっと。
 ライブは、ダニーハサウェイのライブ盤を超えたんじゃないかと思ってしまうくらい、ものすごい盛り上がりになった。こんなふうに、ダイアローグとモノローグを交錯させつつ、思いっきりワイルドに相互作用できる現場が理想だ。
 この最小単位の現場でいろんなことを確かめ、そこに閉じこもることなく、地元からも発信して、もっとひろい現場にも出ていこうと思う。
 湘南に引っ越しても、そこに閉じこもろうという気はさらさらない。中央にも地方にも変わらず足を運び続けるつもりだ。
 ただ自分が各地へ足を運ぶばかりでなく、この街からも発信して、中央からも地方からも人が集まってくるような祭りをやりたいと思う。
 「ローカルからの発信」はこちらに引っ越してからの自分の新しいテーマだ。今はその土台作りをしている感じ。
 5月以降の湘南ライブはサイトでも近々告知する予定なので、みなさん遊びに来て下さい。

2009年3月16日月曜日

湘南での一日

 昼食前に海沿いを走る。平日ながら心地よい快晴に誘われて人出多し。
 同じ道を走っていてもいつも風景が違うから飽きない。海沿いの遊歩道隅の階段でおばあさんが5、6人並んでしゃがみ、海を眺めながら会話している姿がとてもかわいらしかった。
 午後からは藤沢の中心街にほど近い場所にある新林公園に行って、1、5キロメートルある「自然散策路」を歩く。実際には里山と言ってもよい大きな公園で、山の尾根に沿う散策路は急な坂道が多く結構な運動になった。展望台からは相模湾を望むことができた。
 夜は打ち合わせも兼ねて行きつけの居酒屋とバーをハシゴ。いい音楽をたくさん聴きながら、多いに飲んで、多いに語り合う。この日も新しい出会いがあった。飲みの席で盛り上がってライブのブッキングも決定。
 夜中3時半帰宅。

2009年3月15日日曜日

ミッキーのレコーディングに参加

 東京に残って伊東ミキオ君のアルバム用のレコーディングにコーラスで1曲参加する。実は自分が今年に入って書き下ろしてミキオ君にプレゼントした曲なのだ。
 演奏の乗りもよくて(ベースは寺さん)、自分のコーラスもうまくはまったと思う。とてもポッブ。アルバムの仕上がりが楽しみ。 
 自分の作った楽曲を人が歌ってくれるのはとても嬉しい。

2009年3月14日土曜日

ビールはアンコールまで我慢しろ!

渋谷 BYG
「セツナグルーヴ2009~トリオで行こう!」
【サポートメンバー】寺岡信芳(b)朝倉真司(perc.)
 やはりBYGは自分の東京でのホームグランドである。BYGにはBYGの乗りがある。それがいい。BYGに集まる人達はBYGのことが好きなのだ。それがいい。
 BYGに集まる人達の多くはライブが終わってもお店に残って飲み続ける。出演者もお店残って打ち上がり続ける。それがいい。酔いつぶれる人もいる。まあ、それもよし。
 3公演の小ツアー3日目の最終日。この日が一番ステージで弾けた気がする。無茶をやっても寺さんと朝ちゃんが受け入れてくれる。2人に対する揺るぎない信頼があるからより自由に泳げる。
  BYGでライブをやる場合は、ステージドリンクが焼酎の場合が多いのだけれど、この日はアンコールまでアルコールを控えて水で通した。それでアンコールの 時に生ビールを注文して、ステージ上でぐいぐいっと飲み干したら、これがほんと美味いのなんのって。ビールの一番美味しい飲み方を発見した気分。
 ビールはアンコールまで我慢しろ!である。血糖値を気にしながらも、やはりプリン帯とは一生の付き合いをしてゆきたいとあらためて思った次第。
★渋谷駅に飾られた岡本太郎作「明日への神話」

2009年3月13日金曜日

エネルギー循環

豊橋HOUSE of CRAZY
「セツナグルーヴ2009~トリオで行こう!」
【サポートメンバー】寺岡信芳(b)朝倉真司(perc.)
 夕方までアルコールが残っていた。ツアー初日から飛ばし過ぎてしまった。
 けれど、このライブで色々お世話になったシロヤ君とHOUSE of CRAZY がお膳立てを整えてくれていたから、ステージに上がったらエネルギーをたくさん受け取った。それらはいい感じで循環した。
 いまだに自分の可能性を忘れがちなのだが、こんな風にエネルギーが循環してくれるとそれをしっかりと思い出すことができる。つまりそれは相互作用のなかで引き出され生み出されるものなのだ。
 この日は「ウコンの力」を2本飲んだ。
★マスターの松崎さん

2009年3月12日木曜日

チキンがチェンジ

神戸 チキンジョージ
「セツナグルーヴ2009~トリオで行こう!」
サポート:寺岡信芳b/朝倉真司perc
 チキンジョージは 神戸老舗のライブハウスである。実は数年前に一度店を閉めて、その場所は更地になってしまった。それが去年2年半振りに同じ場所で再び新装再オープン。驚 く事にチキンジョージが再オープンするのは今回が3回目である。95年には震災でビルが倒壊している。再オープンにあたって以前のスタッフの多くがまたチ キンジョージに集合した。
 昨年8月、神戸に別件で来た際、チキンジョージのことが気になってぶらりと寄って見た。そうしたら顔見知りのスタッフ が自分をとても暖かく迎え入れてくれた。その日の夜中にはチキンのオーナーからも電話があり、一緒に夜更けまで飲み明かし、チキンでのライブを約束したの だった。
 で、今回やっとライブが実現。寺さん、朝ちゃんと来れたのが嬉しい。
 新しいチキンジョージは以前の雰囲気を残しつつも、やはり色々と変化していた。
  スタンディングで500人を超えるキャパにしてはステージが低く客席がとて身近に感じられた。これだけのスペースで、しかも客席が横に広いと、真ん中あた りに柱があるのが普通なのだが、それがないからどこからでも見やすい。地下にあっても天井が高いから閉塞感がない。そして客席天井には多分自分が今まで 知っているライブハウスの中で一番でっかいミラーボールが設置されていた。
 今回はグランドピアノがあるのも嬉しい。決して扱いやすくはないけれど実によく鳴る弾きごたえのあるピアノだった。
  新しいチキンはスタッフの顔がよく見える。オーナーのコジマさんの話によれば、今回のチキンジョージは自分達お店の人間が本当にやりたいと思うライブばか りをやりたい、今までは東京からのツアーミュージシャンの出演がほとんどだったけれど、地元のミュージシャンにももっと門戸を拡げ、地元の人達にこの場所 を目指してもらいたいとのこと。「もうルーティンワークはしたくないんだ」そんなコジマさんの言葉が印象に残った。
 つまりチキンジョージは今まで以上に意志を持ったローカル色の強い場所にチェンジしていたのだ。それはとても頼もしい変化だと思った。
 もともと音響も良い上に、チキン専属PAの正木さんもとても丁寧な音作りをしてくれたから、ほんと気持ちよく演奏できた。この夜のチキンジョージは実にあったかい愛に満ちた空間だった。当然いいライブになった。
  このトリオ編成でのライブは今の自分の最も旬な部分を見せられるライブだと思う。この夜そのことをあらためて実感した。トリオ編成ということもあって、や はりヘルツをやっていた頃を思い出した。新曲にはどれも手応えを感じた。もっと新しい曲を作ろうと思った。焦ってもできひんけどね。
 またチキンジョージには年内に戻ってくるつもりだ。
★開演前、楽屋にて。

2009年3月8日日曜日

草の上に寝たのです

沖縄 石垣島 Jazz Barすけあくろ
 雨が止んで時々晴れ間も覗く。日中は自転車を借りて海沿いを走る。
 途中海沿いの公園に自転車を止めて、グランドに群生する草の上に仰向けに寝てみる。沖縄出身の詩人山ノ口獏の詩による高田渡さんの「生活の柄」という歌を思い出す。草の上って柔らかいんだなと思った。とても心地よくてしばらくうとうとする。

 すけあくろでのライブは、地元の人達だけでなく旅行者が多いのが一つの特徴。内地から越して来た人も多く、石垣は放浪者の集まる島と言えそうだ。
  石垣に来ると、毎回新しい出会いがある。ほんとこの島には色んな人がいるなあ。出会うのは今の資本主義の価値観からはずれたような人達ばかり。時間から転 げ落ちることに恐怖を感じていない、自分の中の時間の流れや、その土地が持つ時間の流れに身を任せることのできる人が多いように思う。
 そう言えば日中のランチタイムに入ったカフェに置いてあった雑誌「ブルータス」の今月の特集は農業だった。しかもスタイリッシュではない切り口。時代が変わってきたみたい。

 ライブ直後に、普段は言葉少ないすけあくろのマスターのみつおさんから「一生の付き合いをしましょうね」と言われる。

 この4日間ほんと泡盛をたくさん飲んだなあ。

2009年3月7日土曜日

石垣は雨だった

那覇空港から石垣島へ。予報通り石垣は雨だった。 
 この島を訪れるのは6回目。帰って来たという気分。
 石垣に来たら、明日のライブに備えてゆっくり休むというのはありえない。地元の人達と多いに飲んで語り合う。

2009年3月6日金曜日

北谷にて

沖縄 北谷 モッズ
 生憎の雨である。会場入りする前は国際通り界隈をぶらぶら。
 午後5時頃北谷モッズ入り。ソウルフラワーの英ちゃん(伊丹英子)が開場前に娘を連れて遊びに来てくれる。
 
 この日はライブでいつも以上によくしゃべった。しかもいつもとは少し違う感じのMCが多かった。不思議なテンション。なんでやろ?
  もしかしたら、那覇の宿泊先からあまりにも広大な米軍基地の敷地沿いを走って会場入りしたこと、英ちゃんが辺野古の海上基地建設に異を唱えるピースコン サートを企画している話を聞いたこと、最近作家の村上春樹さんがイスラエルの文学賞「エルサレム賞」を授賞した際の記念講演に感銘を受けたこと等が影響し ていたのかもしれない。
 「壁(体制)が正しく、卵(壊れやすい殻に入っている世界に一つしかないかけがえのない魂)が間違っていても自分は卵の側に立つ」
 「小説を書く理由は、個人の魂の尊厳に光を当てること」
 「『体勢(ザ.システム)』に勝つ希望があるとすれば、魂の独自性を信じること」
 自分はこのときのスピーチに言葉の持つ力、可能性を感じると同時に、この作家がよく使う言葉「コミットメント」について、つまり自身の社会との関わり方ということについても考えさせられた。
 
 ユーモアを忘れずに相互作用し合える現場を積み重ねて行こと思う。

 モッズのピアノ「キャサリン(リクオ命名)」も自分との再会を喜んでくれたようで、色っぽい会話ができた。
★蛇口から泡

2009年3月5日木曜日

沖縄上陸ー古謝美佐子さん現る

沖縄 那覇 D-set cafe
 那覇は蒸し暑かった。
 羽田空港まではダウンジャケットを着込んでいたのだが、こちらではTシャツ一枚でも過ごせる気候。日本は広い。
 那覇空港から国際通り沿いのホテルまで車で移動する道中、スコールのような強い雨に出迎えられる。今回沖縄滞在予定4日間の天気予報は1日として晴れマークがない。
 
 この日のライブ会場のD-set cafeは4年程前に松山から国際通り沿いのビルの4Fに移転してきた。前は地下のライブハウスで、移転後に「cafe」という名前が付け足された。地上の自然光の入る明るい雰囲気の「cafe」への変化に、時代の流れを感じた。
 店内にスクリーンとプロジェクターがあったので、急遽2部構成の休憩時間に、ツアー先と、江ノ島鵠沼海岸界隈で撮りためた写真をスライドショーで流してもらうことにする。
  この日はライブの途中でマイクをはずし、生声で何曲か歌ってみる。そういう気分になったのは、会場の響きとこの街の通りや民家から時々聴こえてくる三線と 歌のせいだろう。この島の歌者にとって、マイクやPAは不可欠なものではない。PAを通さない生演奏がまず基本にある。

 この日は嬉しいサプライズがあった。会場入りする前にFM沖縄の生番組に出演させてもらったのだけれど、出演直後に尊敬する歌者の古謝美佐子さんから直接自分に電話があり「番組を聞いてライブを知ったので伺いたい」とのこと。
 なんてフットワークの軽い人なんだろう。古謝さんはほんとに1人でライブに遊びに来られた。しかも、たくさんのお土産を持って。素敵な人である。
 
 この島の持つ開放感にも影響されてステージでも打ち上げでもいつも以上にはしゃぐ。ライブを主催してくれた桜坂劇場の野田君、そして桜坂のスタッフ達、沖縄に越して来て間もないアクセサリー職人の小池夫妻、タケちゃん等みんな元気に再会。
 打ち上げの帰り道、雨上がりの空気のニオイ、感触がとても気持ちよくて実に幸せな気分だった。

2009年3月3日火曜日

下北でリハーサル

 来週の神戸、豊橋、渋谷ツアーに備えて、下北沢で寺さん&朝ちゃんとリハーサル。
 主に新曲のアレンジを3人でアイデアを出しながら煮詰めてゆく。なんだかヘルツをやっていた頃の感じを思い出した。

 この3人での演奏、グルーヴは今自分の中でとても旬のように感じる。
 もっとたくさん一緒にできればいいのだけれど。
 お近くの方はぜひ来週足を運んで下さい。