2009年6月25日木曜日

若い生き血を吸いまくるー大阪うたの日コンサート

大阪 Shangri-La  
第3回大阪うたの日コンサート
ナビゲーター:リクオ【出演】→pia-no-jac←/ハミングキッチン/SIBERIAN NEWSPAPAER/杉瀬陽子&酒井ヒロキ
 大阪うたの日コンサートは、ナビゲーターという肩書きをもらって3年連続の参加である。ステージで出演者を1組づつ紹介しながら、それぞれとセッションのお相手もさせてもらうという、司会をかねたホスト的な役回りである。
 今回の共演者は自分よりもずっと若い世代の人達ばかり。初共演も2組。
大阪在住のシンガーソングライター、杉瀬陽子ちゃんはまだソロアルバムも出していないのだけれど、まれに見る逸材である。彼女の歌は心の奥深く、とても柔 らかい部分に触れてくる。やさしくてヤバい歌だ。こういうヤバさを含んだ歌こそが「癒し」になるのだと思う。
 彼女の音楽に酒井ヒロキが加わることで、ビートとハーモニーが強調され、表現がよりポップになる。この日のライブを見て、この2人は本格的にコンビを組むべきだとあらためて思った。
 酒井ヒロキは、音を空気に響かせ、間をとって余韻を残すことに自覚的だ。それは今の日本の多くのミュージシャンに欠けている部分だと思う。
 SIBERIAN NEWSPAPAERは無国籍でエキゾチックなサウンドが印象に残るインストバンド。彼らがオレとのセッションに選んだ曲が山田耕筰の「この道」。童謡を ステージで歌うのは初めてで、選曲を聞いた時は戸惑ったけれど、自分達なりのアレンジをうながしてのセッションはとても新鮮だった。
 →pia-no-jac←はピアノとカフォンというユニークな編成の2人組。そのアグレッシブなパフーマンスはクレフィン・ファンにもぜひお進め。旬の 勢いを感じさせるステージだった。彼らがセッションに選んでくれた曲は「同じ月を見ている」。これぞセッションと言いたくなるような、いい会話をさせても らった。
 ハミングキッチンは湘南を拠点に活動する男女二人のアコースティック・ユニット。実はギターのヤスとはご近所さんである。彼らも音を響かせること、間を つくることに自覚的。彼らの音楽は、湘南暮らしの中で育まれたローカル性を感じさせてくれるところが、とてもいいと思う。
 新しい才能に出会う機会をもらえるのは、ほんとありがたい。若い生き血をたっぷりと吸わせてもらった。

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