2009年11月23日月曜日

やっぱり能代はコール&レスポンス日本一

秋田県能代 ambooBamboo Grill 窟(バンブーグリル イワヤ) 
 やっぱり能代はコール&レスポンス日本一!
 ライブの本編を「アイノウタ」で締めてステージを去った後も、客席の盛り上がりは収まらず、ほどなくしてアンコールの手拍子と同時に客席から自然発生で 再び「アイノウタ」のコーラスが巻き起こった。各地でライブをやっていてここまでの盛り上がりはめずらしい。
 能代と自分との付き合いはもう14年になる。最初は野外ライブ、その後喫茶店、ホテル、中学校、ホール、クラブetc.ほんと色んな場所でライブをやらせてもらった。14年の積み重ねがこの日の盛り上がりにつながっているのだろう。
 イッコーさん、けいこねえ、能代の皆さん、ほんとありがと。
 これからもよろしく。

2009年11月22日日曜日

すみさん復活

青森県弘前市 萬燈籠
 自分はツアー中、知人宅に泊まることはほとんどないのだが、弘前ではここ数年Sくん夫妻宅に泊めてもらっている。実に快適でリラックスできるのだ。S家の一員である黒猫ミルもかわいい。
 
 萬燈籠のお客さんとスタッフは、今回も実に暖かく自分を迎え入れてくれた。おかえりなという声がたくさんきこえた。この場所にしかない空気、乗りというのが確かにある。素晴らしい解放空間。
 萬燈籠の女将であるすみさんは数年前に大病を煩って、療養の時期が続いたのだけれど、1年振りに再会したら随分と復活してお元気そう。嬉しいなあ。
 この日演奏したオリジナル「はかめき」は、この街で聞いた「はかめく」という方言と、すみさんから聞かされた、弘前城で一斉に咲き乱れる桜並木をみたらどれほどに「はかめく」かという話にインスパイアされて生まれた曲だ。
 いつか桜が満開の頃に弘前を訪れてみたい。

2009年11月21日土曜日

盛岡から弘前へ

 ホテルをチエックアウトして戸外に出たら盛岡の街は雪化粧を施していた。
 午後は、昨夜のライブ会場であるしゅんで美味しいカレーと紅茶をいただいて、しばしくつろぐ。その後、「喜盛の湯」という温泉に連れて行ってもらいゆっくりと湯につかってから、バスで弘前に向かう。車窓からみた夕暮れの岩手山は絶景だった。
 弘前も寒い!夜はバー「アサイラム」で飲む。今日からSさん夫婦宅に連泊。

2009年11月20日金曜日

あれから20年

盛岡 紅茶の店しゅん
 盛岡寒!。予想はしていたのだが、先週の沖縄と比べるとえらい温度差。
 しゅんは、初めて訪れた13年前から、自分にとって懐かしい場所だった。しゅんに来る目的はライブをやることだけじゃなくなっている。例えばそれは、店 内のカウンター席に座って、おいしい紅茶をゆっくりといただくことや、征子さん&あゆみちゃん親子、瀬川さんらと笑顔で再会することだったりする。
 しゅんには60歳をこえる年季の入ったヤマハのグランドピアノが置かれているのだが、前回のライブで弾かせてもらった時は、相当にがたがきていて、これ はいよいよ弾き納めかと覚悟した。それが今回、調律師さんによる丁寧なメンテナンスがほどこされて、見事によみがえった。素晴らしい。
 この日、ライブに足を運んでくれたお客さんの中には、お父さんがオレのファンで、幼い頃からずっとCDを聴かされ続けていたという20歳の女学生さんが いる一方で、20年前から自分のライブに足を運び続けてくれているという人もいたりして、ちょっと感慨深いものがあった。大学を卒業してから20年、ずっ とこの仕事を続けているんだなあと。ありがたいことだ。

2009年11月18日水曜日

打ち上げを兼ねたステージ

代官山 晴れたら空に豆まいて 
「Creamy Music」
【出演】ゲントウキ/Saigenji/種ともこ/リクオ
 今月2度目の晴れ豆出演。種さん、Saigenjiとの共演は久し振り。ゲントウキは初めて。
 自分の出番は最後。楽屋がそう広くなくて、しかも客席を通らないと楽屋に行けないという煩わしさもあり、この日は出番まで客席後方にいて、すべての出演者のステージを観させてもらうことにした。これがよかった。
 ゲントウキの田中君は関西出身で、10代の頃からオレの音楽を聴いてくれていたそう。とてもグルーヴィーなバンドサウンド。楽曲も洗練されていてクオリティーが高かった。キーボードは元SGホネオカのチャッピーシマオカ。
 久し振りに観たSaigenjiは、リズムの切れが更にすざましいことになっていた。ハシケンもカヴァーしている「風の轍」いい歌やな。
 種さんの声はうらやましい。童謡のアレンジが実に斬新。彼女のピアノ弾き語りアルバムを聴いてみたくなった。
 皆のステージを観たら、触発されて、ぐぐぐっとモチベーションが上がった。
 出演時間がかなり押して、電車で帰るとなると、打ち上げには参加できそうになかったので、自分のステージは、打ち上げも兼ねることに勝手に決めて、飲み ながら演奏する。ライブの途中から、まるで打ち上げの3次会で入ったバーに置いてあったピアノを酔っぱらいながら弾いているような気分。
 楽しいステージ&打ち上げになったように思う。後ろ髪ひかれる思いもあったけれど、実際の打ち上げには参加せず、まっすぐに帰宅。

2009年11月17日火曜日

足して駄目なら引いてみろーレコーディング全過程終了

虎ノ門にあるポニーキャニオンのスタジオで、レコーディング&ミックスをお願いしたパードン木村さん、A&RのOさん、Nさん、立ち会いのもとに、レコーディングの最終行程であるマスタリングを行う。
 マスタリングエンジニアの能瀬さんと仕事をするのは今回が初めて。響き、空気感、息づかい、色気を大切にした音作りを理解した上で、落としどころのツボを心得た実にプロフェッショナルな手際だった。
 ミックスの段階で、なるべくマスタリングで手を加えないですむ音作りを目指したので、ほとんどEQをいじらない曲もあった。音を圧縮するコンプレッ サー、リミッターの使用も最小限にとどめられた。それでいて音量、音圧に物足りなさを感じることはなかった。こんなことは今迄あり得なかった。
 今回のレコーディングは一環して、足し算ではなく引き算の発想で進められた。レコーディング前は、弾き語りにいくつかのアコースティック楽器が加わった 小編成での録音を考えていたのだが、最終的には完全ピアノ弾き語りというスタイルに行き着いた。しかも多くの曲は歌とピアノの同時演奏。つまり一発録りで ある。
 一人での演奏にも関わらず、これだけ共鳴を感じながらのレコーディングは初めての体験だった。それは音響の面だけでなく、江ノ島の自然や、カヴァーした 歌世界など、さまざまな要素との共鳴だった。昼間は江ノ島を一望しながら自然の力を借りて、夜はアルコールの力を借りてレコーディングを進めた。これは自 分がツアー暮らしのなかで身につけた生活スタイルそのものだ。
 変わり続ける過程での現在の自分と、変わることのない自分の資質の両方が、とてもよく反映された作品になったと思う。
 最後の曲のマスタリングが終わった瞬間、隣にいたパードンさんと両手でがっちりと握手。

2009年11月15日日曜日

アサイラム2009、多いに満喫

「ASYLUM2009~Sakurazaka Music and Art Weekend~」
【場所】沖縄県那覇市 桜坂劇場ホールB
「Best Harvest vol.11」
【出演】リクオ・踊ろうマチルダ

 結構飲んだ割には、すっきりした寝覚め。
 日中は沖縄在住ソウルフラワーの英ちゃん(伊丹英子)とランチを食べて、色々と話しする。2人で牧志界隈をしばらく歩いていたのだけれど、英ちゃんが街の風景に溶け込んでいたのが印象的。
 おじい、おばあが軒先の椅子に座ってだべっていたり、子供が遊び回っていたり、猫がのんびりとお昼寝していたり、犬が徘徊していたり、このあたりは原風景を思わせる懐かしい光景が日常だ。

 この日の共演者、踊ろうマチルダのとは初共演、初対面。知り合いからCDを聴かされて興味を持っていたので、共演を楽しみにしていた。もっとひねくれた風かと想像していたら、案外素直な応対。リハーサル前に楽屋で、セッションを提案したらすぐにOK。
 踊ろうマチルダはバンドではなくソロアーティスト。念のため。27歳だそう。放浪とろくでなしへの憧れと共感に満ちた歌世界。また面白い奴が出てきたな あ。新世代のホーボーミュージシャンって感じで、勝手に親しみを感じてしまった。一見、一聴したところは、年不相応の渋みが印象に残りそうだけれど、彼の 魅力の一つはある種の瑞々しさだと思う。ちょっとブルーハーツの頃のマーシーを思い出したな。今のマチルダも面白いけれど、10年後、20年後も楽しみに 思える存在。彼のことをどう呼べばいいか悩んで「マッチー」などと呼んでみた。

 イベント最終日の打ち上げ乾杯の音頭もやはり自分が指名を受け、役割を全うする。参加者多数で、実に賑やかな打ち上げ。打ち上げの席で日本のフォークシ ンガーの草分け的存在である加川良さんと久し振りに色々と話しさせてもらう。若い頃に良さんや友部さん、有山さんのようなホーボーの先人に出会えたことは 自分の大きな財産である。
 
 那覇の夜は長い。2軒目では地元のジャズメン達も参加してのセッション大会。マチルダもセッションに参加。いや~、最高に盛り上がったなあ。

 3日間、嬉しい出会い、再会が色々。アサイラム2009、多いに満喫。
 ありがとう桜坂劇場。

2009年11月14日土曜日

アサイラム2009でセッション三昧

「ASYLUM2009~Sakurazaka Music and Art Weekend~」
リクオは昼夜2回公演
【場所】沖縄県那覇市 桜坂劇場ホールA
「カフェミルトンへのサウダージ オキナワ2009」
【出演】リクオ・新良幸人・吉田慶子with笹子重治・ko-ko-ya
【場所】沖縄県那覇市 桜坂劇場ホールB
「Best Harvest vol.10」
【出演】リクオ・ハシケン×江藤有希

 那覇は晴れて、実に心地よい風が吹いた。
 この日は昼夜2回公演。昼間は宮城県白石市にあるカフェ、カフェミルトンとゆかりのミュージシャンが集まるライブ。もちろんミルトンママ&マスターも去年に続いてイベントに参加。
 吉田慶子さんの生歌を聴いたのはこの日が初めて。涼しげで郷愁を誘う歌声。表情も素敵。
 自分と同じ世代で沖縄を代表する歌者、新良幸人とは2人で1曲セッション。素晴らしい三線、素晴らしいイケメンボイス、素晴らしい間の取り方。そしてアウトローのニオイ。とてもインスパイアされた。
 自分の出番は最後。アンコールではちょっと強引に出演者全員をステージに呼び込んでセッション。でも、いいエンディングになった。
 夜はハシケン×江藤有希と共演。それぞれのステージの後、最後に3人で3曲セッション。リスペクトに満ちたホントにいいセッションだった。
 想定外にアンコールが止まず、再び3人でステージへ。客席に友部正人さんを発見して、いきなり紹介。友部さん、躊躇なくステージへ。友部さん意訳の「I Shall be released」を4人でセッション。踊りながら歌う友部さん。歌の内容を越えて、素晴らしく解放された姿。まさに自由。
 ライブ後、イベントの打ち上げに合流する前に、まず友部夫妻らと食事。楽しい会話。
 友部夫妻との付き合いは自分がCDデビューする前からだから、もう20年を越える。夫妻からは、自分が20代の頃につくったオリジナル曲を演奏しないこ とについて、今迄何度も言及される。この日もそういう話になって、友部さんから「リクオはバンドはやっていなくても、一人で解散をしてるんだね」と言われ る。なるほど。言われてみれば自分はこの20年で何回かの「一人解散」を重ねているように思う。
 ほどなくして全体打ち上げに合流し、桜坂劇場代表の野田君から指名されてこの日も乾杯の音頭を取る。もうそういう役割のようだ。
 全体打ち上げの後は、桜坂劇場の若いスタッフ達や、弘前で「アサイラム」というバーをやっているヒロシさんらともう一軒。桜坂劇場のスタッフは皆笑顔がいい。お金以上に価値のあることに気付いていて、その日を楽しむことに貪欲なのだろう。

2009年11月13日金曜日

沖縄へー祝HEATWAVE30周年

 那覇市にある桜坂劇場の仕切りで、この日から3日間開催される街フェス「アサイラム2009」に参加するため、沖縄に向かう。関東は随分と冷え込んでいたのだけれど、那覇空港に降り立ったら蒸し暑かった。さすが沖縄。
 自分のライブ参加は翌日から。この日は客として、山口洋率いるHEATWAVEの沖縄初ライブに足を運ぶ。ヒロシがHEATWAVEを結成したのは高校 生の頃で、今年で30周年になるそう。30年も同じバンドを続けている奴なんて、多分日本中で数える程なんじゃないか。
 有り余る思いを赤ではなく青い炎に昇華させようとするヒロシの姿勢と、素直な感謝の言葉が姿が印象に残った。継続は力なり。バンドの素晴らしさを実感。
 そのまま打ち上げにも参加。この日の出演者でもないのに自分が指名されて乾杯の音頭を取る。方々でいろんな人達と再会。

2009年11月11日水曜日

アコパル最終日大盛況

代官山 晴れたら空に豆まいて
ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン(中川敬・リクオ・高木克)
 アコパルツアー最終日。
 リハーサル前の会場で、お店のスタッフがステージのグランドピアノを丁寧に拭いてくれていた。何気ない光景ではあるけれど、こういう気遣いが嬉しい。
 今回のツアーでグランドピアノを演奏するのは、この日が初めて。やはりデジタルピアノを弾くよりも、弾き応えがあって楽しい。音色やタッチだけでなく、 あのルックス、フォルムにも惚れ惚れする。女性のくびれを思わせる曲線にぐっとくる。特に反射板を全開にした姿は実に艶かしい。ほんと色っぽい楽器だと思 う。
 会場は大入りでライブは最終日にふさわしい理想的な盛り上がりになった。3人の演奏の集中力も高かった。
 中川君とは今回のツアーを通して互いの音楽的理解をより深め合ったという実感がある。彼の普段のものの考え方やリズムに対する認識と、自分のそれとは違 いがある。それは当然のことなのだけれど、彼のぶれのない姿勢がその違いをより明確に意識させてくれる。個性の違いを意識した時点から、どちらかに歩み寄 るというのでもなく、互いを尊重し合いながら新しいグルーブを一緒に生み出して行くという作業は、ソロの時とはまた違う面白さがある。
 克ちゃんの演奏はアコパルに新しい風景をもたらしてくれた。彼のすれることのない素直な姿勢に、演奏者としての伸びしろを大いに感じた。
 
 そして明後日から沖縄である。

2009年11月9日月曜日

思いは一つ

横浜 サムズアップ
ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン(中川敬・リクオ・高木克)
 この日のライブ会場であるサムズアップは自分にとっては馴染みのお店。江ノ島近くに越してからは、同じ神奈川で距離が近くなったこともあって、サムズでのライブの回数もぐっと増えた。
 お店の雰囲気は、一般のライブハウスのイメージとは違って、アメリカンパブ風。テーブル、椅子をどけずに飲食をしっかりとってもらいながらライブを楽し むスタイル。いわゆる貸しホール的なニオイは皆無で、お店自体のファン、常連客が多い。自分はやはりこういう酒場空間での演奏が一番好きだ。
 しかし、この日のライブの前半は、いつものサムズの客席の雰囲気とは少し違っていた。多分、初めてお店を訪れるお客さんが多かったのだろう。場の雰囲気や、お店の流儀にまだ慣れていなくて、こちらのパフォーマンスも最初は様子見されている感じがした。
 ツアーで地方を回ってきて、その乗りに慣れていたせいもあって、都市生活者と地方生活者との意識の違いのようなものを感じた。地方の場合、都市部に比べ てお客さん同士に身内意識があるから、会場の空気が最初からなごんでいることが多い。都市部だと互いに警戒心が働いて、盛り上がりたくても回りを気にし て、最初は控えてしまう場合が多いように思う。最初からコンセンサスを得ていると認識できれば、その盛り上がりは地方に負けず劣らないものになるのだが。
 この日は、飲んで食って音楽を楽しむというサムズアップのスタイルをより生かすために、アコパル史上初めて、休憩を入れて2ステージでライブを行った。
 結局、どんなライブでも、その場に集まったすべての人達の思いは同じなのだ。解放空間に自分の身を置くこと。その空間作りに自分も参加すること。これがライブの最大の楽しみ、醍醐味だと思うのだ。
 ライブ後半で受け取った客席の笑顔と歓声は、今回のツアー先でのそれと変わりがなかった。みなの思いは今夜も果たされたと思う。いつもよりは紆余曲折して共鳴に至った感じで、こういうライブも印象に残るもんである。

2009年11月7日土曜日

浜辺でライブ

松山 ブエナビスタ
ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン(中川敬・リクオ・高木克)
 広島、長崎と回って来て、この日の松山も、いまだに市街を路面電車が走っている。ほっとする風景。自分の生まれ育った京都市街にも、自分が小学生の頃ま では路面電車が走っていたのだ。ツアー中は、さまざまな風景、風土に触れてノスタルジックな気分になることが多い。
 今回のツアーは天候に恵まれている。この日の松山も快晴。ライブ会場のブエナビスタは梅津寺にある浜辺のカフェ.レストラン。長崎に続いて海辺のライ ブ。かすかな波の音を聴き、水平線に沈んでゆく夕陽に照らされながらリハーサルを進める。最高のロケーション。
 チケットは前売りの段階でソールドアウト。最高のお膳立てをしてもらったのだから、最高のライブでお返ししなければ。
 ライブは最初からいい空気。お客さんの素朴な笑顔の数々がとても印象に残った。お客さんが様子見をしない、警戒心がない感じ。都市部だとこういう乗りを 作り出すのに、少し時間がかかる。1番を歌い終えた後や、間奏のソロの後に拍手が来るところも地方ならでは。
 3人の演奏も日々成長を続けている感じ。いつも以上に弾けたなあ。

2009年11月6日金曜日

温泉最高!海の幸最高!ー長崎から松山へ

ツアー中の楽しみの一つと言えば、温泉巡りである。この日は、長崎からの車移動の途中に別府温泉に立ち寄る。2年前にも訪れたスギノイパレス。別府市街と海が一望できるここの露天風呂はホントおすすめ。
 ゆっくりと湯につかった後、再び移動。大分港からフェリーに乗船、約4時間揺られて、夜の8時を過ぎて松山に到着。
 ホテルにチェックインした後、松山でいつも自分のライブを企画してくれる梶虎君と明日のライブ会場であるブエナビスタの坂本君が接待してくれて、梶虎君の故郷に近い佐田岬三崎港にあがった海の幸をいただく。いや~、美味かった。

2009年11月5日木曜日

長崎波止場ライブ

崎 ベイサイドバー R-10 特設会場
ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン(中川敬・リクオ・高木克)
 長崎の波止場、出島ワープのまさに海沿いのレストランがこの日のライブ会場。
 リハーサル後、開演迄の多くの時間を海沿いのデッキで過ごす。海からの風が心地よく、フェリーの汽笛が郷愁を誘う。
 会場は満席。自分が関わるツアーのほとんどは、迎え入れてくれる地元の人達の特別な思い、熱意によって成り立っている。ライブの主催者でソウルフラ ワー.ユニオンの熱烈なファンである力野くんとR-10の工藤ちゃんの特別な思い入れが熱となって回りに伝わらなければ、この夜のここまでの盛り上がりは 生まれなかったと思う。
 長崎の夜は熱かった。そして打ち上げの料理もうまかった。実に心地よく夜は更けて行った。

2009年11月4日水曜日

広島から長崎へ

ソロでツアーを回るときの移動手段はJRが一番多いのだが、アコパルツアーの場合は、車移動が基本。機材や物販が積み込まれたハイエースに、メンバー3人と現場マネージャーのアライ君、計4人が乗り込んでの移動。
 車の場合、カーステで音楽を聴いたり、皆でバカ話をしたりしながらの移動が楽しいのだけれど、この日は連日のライブ&打ち上げと朝早くからの移動の疲れ で、車中寝てばかりいた。しかし、リクライニングのきかないハイエースの中での熟睡はなかなか難しく、何度も体の位置を変えながら、まどろみ続ける。
 広島から長崎まで約6時間。結構長い移動だったなあ。
 長崎に着いて夜は、明日のライブの主催者Power Rudder Officeの力野くん、ライブ場所であるR-10の工藤ちゃんらが接待してくれて、地元の美味しい海の幸をいただく。

2009年11月3日火曜日

『上関原発阻止行動支援GIG』

広島 横川シネマ
ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン(中川敬・リクオ・高木克)
 アコパル2年振りの横川シネマである。
 横川シネマのすぐ近くに、80歳近いおばあさんが一人で切り盛りしている小さなお好み焼き屋さんがあって、リハサールの前、中川君、克ちゃんと3人で、 3年振りにのれんをくぐってみる。いたいた、おばあさん、お元気そう。早速、お好み焼き、焼きそばを注文。おばんさんのコテさばきは相変わらず力強かっ た。
 同じ鉄板を囲んでいた60代と思われる常連のお客さんが、話の流れで、元々プロのジャズドラマーだったことが判明。東京でフルバンドにも所属して、演歌 を中心としたさまざまなレコーディング、コンサートにも参加していたそう。いろんな話を聞かせてもらう。

 この日のライブは横川シネマ側からの提案もあって『上関原発阻止行動支援GIG』と銘打って開催された。恥ずかしながら自分はこれまで上関原発建設問題に関しては何も知らなかった。
 横川シネマは相当に古い映画館で、その年季からくる味わいとスタッフの思いが相まって、独特の磁場を生み出している。この空間でのライブはいつも印象深いものになる。
 ステージ後半に演奏した「アイノウタ」後半のコーラス部分では、ピアノを離れ、客席に降り立って最後部まで駆けて行き、体中を使って熱唱。この空間でこういうパフォーマンスをすると、歌手というより大衆演劇の役者のなったような気分。
 連日連夜美味い酒。

2009年11月2日月曜日

時代の声

大阪南堀江 knave 
「PiPiPi_Piano」
【出演】リクオ/スチョリ/ひワマリ/アルケミスト
 knaveのブッキングマネージャーである堤野君は、7月に自分が参加した大阪イベント『見放題』のスタッフでもある。
 最近は堤野君のような、地元音楽シーンの活性化、ローカル発信を目指して、地域密着でさまざまなイベントを企画する若者が、関西でも増えてきているようで頼もしい。
 彼らとの付き合いを通して、さまざまな若い才能に出会うことができて、ありがたく思う。ただ、圧倒的な存在には、まだ出会っていない。それぞれに才能、センスを感じても、皆ある枠の中に自分から収まってしまうようなところに物足りなさを感じるのだ。
 もっと、思い上がっていて、持て余していて、どうしょうもない衝動を隠さない奴がいてもいいんじゃないか。それが若者の特権だと思うのだ。
 この日の共演者で、自分よりもふた回り近く下のひワマリさんの演奏を聴いていると、今の時代、彼女の世代の声だなという印象を持った。やはり、その時代、世代を象徴するような声というのがあるのだと思う。今の時代に自分の声はどう響くのだろう。

2009年11月1日日曜日

磔磔アコパル解放空間

京都 磔磔
ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン(中川敬・リクオ・高木克)
 約1年振りのアコパルツアーである。今回のツアーには、奥野君に変わって、今年からソウルフラワーユニオンの新メンバーになった高木克が参加。
 克ちゃんとの出会いはもう18、9年前に遡る。当時の彼はバッドボーイズなロケンロールバンドでエレキギターをかき鳴らしていたのだが、その後、アコー スティック楽器を使用した演奏にも幅を拡げて、今回はブズーキ、マンドリン、ペダルスティールでの参加。
 彼の参加によりアコパルのサウンドは、より旅の風情が深まった感じ。
 この日の磔磔のお客さんは、いわゆる出来上がった状態だった。ライブの最初から最後まで素晴らしい盛り上がり。数年間ツアーを重ねることによって、アコ パルならではのオープンな空気感が、ステージ側だけでなく、客席の側でも出来上がってきたようだ。アンコール後も客席からの合唱がなかなか収まらないライ ブというのもめずらしい。
 飲んで、歌って、体を揺らし、哀しみも、苦しみも、歓びも、すべてを笑い飛ばす。実に風通しの良い開放感が充満したライブだった。
 その場にいるすべての人達が一緒になって、共鳴空間、解放空間をコーディネイトしてゆくものがライブなのだということを、恐らく、この夜磔磔にいたすべての人達が実感したであろうライブだった。