2011年9月10日土曜日

海さくらフェス2011、最高でした。アリガトウ。

「UMISAKURA MUSIC FESTIVAL 2011 FINAL「UNITE!」
【場所】江の島展望灯台サンセットテラス
【出演者】朝倉真司・石嶺聡子・伊東ミキオ・上中丈弥(THEイナズマ戦隊)・梅津和時・ウルフルケイスケ・中川敬(ソウルフラワー・ユニオン)・BanBanBazar・寺岡信芳・三宅伸治・山口洋(HEAT WAVE)・リクオ
 今年の海さくらフェスは、自分にとって特別なものになった。これ程、いろんなことを考え、感じながら、1つのイベントにかかわったことはないと思う。開 催にあたっては、3.11以降の背景も多いに影響した。これまで以上に、さまざまなテーマを自分達なりに背負いながらの開催だった。
 海さくら代表の古澤君とは、今迄以上に深く関わり合い、ケンカもした。立場が違う人間同士が一緒に何かをやることの難しさとやりがいの両方を感じた。
 自分は「何を伝えるか」以上に「いかに伝えるか」ということを大切に考えているのだけれど、それはまず、伝えたいことや熱い想いがあってのことだ。想いのない人に何かを伝えることはできない。
 古澤君はほんとに熱くて、真っすぐで、想いに溢れた嘘のない奴だ。だから彼の気持ちに応えたいと思ったし、その想いを一緒に形にして伝えたいとも思った。
 でもオレはあんまり力み過ぎたり暑苦しくなるのは嫌なんやな。世の中が緊張してギスギスすればする程、その流れに背を向けたくなる。憤り、哀しみ、やる せなさ、後ろめたさを抱えながらも、楽しむ姿勢をなくしたくない。時には不謹慎でもいいいと思うし、力を抜くことも大切だ。
 海さくらフェスでは、来てくれた人達、かかわってくれた人達に、まず気持ちをほぐして楽しんでもらいたいと思った。とにかく最高の空気をつくること。その中でしなやかに想いを伝えて、共鳴しあう。そんな感じ。

 今年の海さくらフェスも、晴天に恵まれた。四方を海に囲まれ、潮風に吹かれ、アルコールを飲みながら音楽を楽しむ、ほんと最高のロケーション。
 最初に登場してくれた梅津さんはサックスソロで新曲「東北」を演奏。梅津さんの後方で鳶が演奏に共鳴しているかのように旋回を続けていた。祈りに満ちた時間だった。
 三宅さんはステージの上で、「今日は反原発の歌なんかを歌おうかと思っていたのだけれど、この歌を歌います」と言ってから「何にもなかった日」を歌ってくれた。
 夕暮れ時、自分と梅津さんのデュオでの演奏中、ステージ後方に富士山のシルエットがくっきりとあらわれ、そこに真っ赤な夕陽が沈んでいった。奇跡のような光景の中で歌えた幸せを忘れたくない。
 アンコールで演奏された「アンパンマン・マーチ」と「満月の夕」は、被災地の避難所で、老若男女に最も受け入れられたナンバーだった。「満月の夕」の共 作者である中川敬と山口洋の2人が一緒にこの曲を歌ってくれたのは、とても感慨深かった。今迄聴いたことのない、この日だけの「満月の夕」だった。
 ほんとに、忘れたくない瞬間の連続だった。
 この日の出演者は皆、江ノ島の自然を感じ、海さくらを感じ、お客さんの笑顔を受け取り、3.11以降を受けとめながら、ステージに上がってくれていたと思う。奏でられたすべての音が、さまざまな繋がりの中で成り立っていた。
 多くを受け取り過ぎて、伝えきれなくて、困ってしまう。皆さんホントにありがと。心から感謝。そして、続いていきます。これからもよろしく。

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